臨床工学技士は、医師・看護師や各種の医療技術者と協力して生命維持装置の操作などを担当しています。また、医療機器がいつでも安心して使用できるように保守・点検を行っています。
医療機器管理業務

病院内の様々な分野で使用される医療機器を、安全に使用できるように、また、機器の性能が維持できるように保守・点検を行っています。また医療機器を一括管理し、効率的で適切な運用ができるようにしています。
呼吸治療業務

肺の機能が働かなくなり、呼吸が十分にできなくなった患者さんには呼吸を代行するための人工呼吸器という装置が装着されます。臨床工学技士は人工呼吸器が稼働している場所へ行き、安全に装置が使用されているか、また、装置に異常がないかなどを確認しています。また人工呼吸器のメンテナンス・管理等も行っています。
血液浄化業務

体内に貯まった老廃物などを排泄あるいは代謝する機能が働かなくなった場合に行う治療です。当院の血液浄化センターは29床(多人数用透析コンソール25台、個人用透析コンソール4台)あり、その他病棟での透析、血漿交換療法、血液吸着法など様々な血液浄化療法を行っています。臨床工学技士は透析のための穿刺や血液浄化装置の操作・保守点検を行っています。
高気圧酸素業務

高い気圧の環境下で酸素を吸入させることで、血液中の酸素を増やすのが高気圧酸素療法です。臨床工学技士は、その装置の操作・管理を行います。この治療法の適応疾患は非常に幅広く、代表的な疾患として、一酸化炭素中毒,減圧症,突発性難聴,DM壊疽等の難治性潰瘍、ASOなどの末梢循環障害、慢性難治性骨髄炎など様々な疾患に効果があるとされています。特に一酸化炭素中毒は早期に高気圧酸素療法を行うことで予後が良いとされています。現在、石川県で緊急対応しているのは当院のみとなっています。
血管カテーテル業務

当院では血管造影室で心臓カテーテル検査・治療、末梢血管インターベンション、透析シャントのトラブルに対するインターベンション等を行っています。臨床工学技士は造影室内にある装置の操作、医師の介助を行っています。緊急時には補助循環装置やペースメーカなどを操作することもあります。
ペースメーカ業務

ペースメーカ埋め込み術の際には患者情報を収集し、モードや出力設定などを行っています。埋め込み後も後日チェックなどを行い、通院になられてからも定期的なフォローアップ検査を行っています。また遠隔モニタリングを用いて自宅から送信されたペースメーカデータをチェック管理しています。